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第33回MOA美術館全国児童作品展

2022年度

開催にあたって

現代の日本は、グローバル化、少子高齢化などによって多様な社会へと激しく変化しており、学校教育においても、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」をバランスよく育成することを通じて、これからの社会において「生きる力」をより一層育むことが重要になっています。

MOA美術館児童作品展は、「学習指導要領」にもとづき、子どもたちが自然・環境、社会、他者との関わりを通して、興味や関心をもったことを、感性を働かせながら絵画や書写によって表現することで情操を養い、豊かな心を育てることを目的に開催しています。

子どもたちの創作活動を奨励することは、夢や目標に向かって自ら考え、行動する力を高めると同時にそれぞれの国の伝統と文化への関心を高め国際文化交流に資するものと考えています。

本児童作品展は、全国の美育ボランティアによって支えられ、さまざまな個人、団体と協力しながら、医療福祉機関での巡回展示や、年間を通じた美育活動など、学校・家庭・地域が連携し、社会全体で子どもを育てていくことを重視するもので、このことによって、地域社会の絆を深め、心身ともに健康な活力のあるコミュニティづくりを願っています。

本展の開催にあたり、ご協力賜りました関係各位に深く感謝を申し上げるとともに、今後も未来に羽ばたく子どもたちに夢と希望を与えられる児童作品展としてご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

MOA美術館

開催期間 展 示  2023年1月7日~2月15日 入賞入選300点と団体賞の展示紹介 於:円形ホール
表彰式  2023年1月29日 於:能楽堂
主催 公益財団法人岡田茂吉美術文化財団(MOA美術館)
後援 文部科学省
外務省
厚生労働省
農林水産省
環境省
日本ユネスコ国内委員会
公益社団法人日本PTA全国協議会
公益社団法人全国子ども会連合会
公益財団法人ボーイスカウト日本連盟
全国新聞社事業協議会
公益財団法人海外日系人協会
全国連合小学校長会
参加対象 海外11ヶ国25会場を含む292会場で開催.応募総数186,954点、参加校数5,581校
審査員 絵画の部
小林 恭代 文部科学省教科調査官
高根沢 景 厚生労働省子ども家庭局子育て支援課児童環境づくり専門官
矢作 一也 環境省自然環境局国立公園課国立公園利用推進室利用推進・自然教育係長
岡田 京子 東京家政大学教授
村上 尚徳 環太平洋大学副学長
遠藤 友麗 元聖徳大学生涯学習課講師、MOA美術館児童作品展シニアアドバイザー 

書写の部
豊口 和士 文部科学省教科調査官、文教大学教授
大塚健太郎 文部科学省教科調査官
高根沢 景 厚生労働省子ども家庭局子育て支援課児童環境づくり専門官
矢作 一也 環境省自然環境局国立公園課国立公園利用推進室利用推進・自然教育係長
長野 秀章 東京学芸大学名誉教授
加藤 泰弘 東京学芸大学教授 

団体の部
豊口 和士 文部科学省教科調査官、文教大学教授
小林 恭代 文部科学省教科調査官
谷山 和也 厚生労働省子ども家庭局子育て支援課児童環境づくり専門官
長野 秀章 東京学芸大学名誉教授
加藤 泰弘 東京学芸大学教授
遠藤 友麗 元聖徳大学生涯学習課講師、MOA美術館児童作品展シニアアドバイザー
斎藤 泰彦 公益財団法人岡田茂吉美術文化財団代表理事

(順不同・敬称略)

絵画の部
文部科学大臣賞   1年~6年各1点 6点
外務大臣賞              3点
厚生労働大臣賞            1点
農林水産大臣賞            1点
環境大臣賞              1点
日本PTA全国協議会会長賞      1点
全国子ども会連合会会長賞       1点
ボーイスカウト日本連盟理事長賞    1点
審査員賞               2点
金 賞                5点
銀 賞               18点
銅 賞               30点  
入 選              150点

書写の部
文部科学大臣賞    1年~6年各1点 6点
厚生労働大臣賞              1点
農林水産大臣賞              1点
環境大臣賞               1点
日本PTA全国協議会会長賞       1点
全国子ども会連合会会長賞        1点
ボーイスカウト日本連盟理事長賞     1点
審査員賞                1点
金 賞                 2点
銀 賞                 5点
銅 賞                10点
入 選                50点

団体の部
文部科学大臣賞学校奨励賞6校
厚生労働大臣賞2児童作品展実行委員会

絵画の部 総評

 児童の皆さん、今年も素晴らしい作品をありがとうございました。全国審査では、一次予選を通過した作品を学年ごとに並べ、それを審査員が見て回りながら、上位の作品を選んでいきます。そのときに、思わず目がとまる作品があります。それは、何が描きたいかということを作者がしっかりと持って、気持ちを込めて描いた作品です。今回、賞に入った作品を見ると、自分が表したいものや心に残ったものを、大きく描いたり色彩を工夫して描いたりした作品や、大胆な構図で印象が残るように表現した作品などが多くありました。どれも自分の着眼点でとらえ、自分の表現方法で一生懸命書いている姿が伝わってくる作品でした。
絵は、描く技術も必要ですが、それ以上に何を感じ取り何を表現するかという、ものの見方や感じ方、発想や構想の仕方が大切です。今回、賞を受賞されたみなさんの作品は、このような作者独自の着眼点や発想、描き方の工夫などが見られるものばかりでした。審査に当たっては、絵と題名を見ながらできるだけ丁寧に、作者の表したいこと、意図や表現の工夫などを読み取ることを大切にしました。それぞれの作品の題名や感想文を読むと、描いた人たちの思いや願い、感動したことなどが伝わってきて、心が温かくなります。絵を描くと感性や創造性、情操などが養われると言われますが、単に絵を描けばよいのではなく、絵を描くことを通してどのような時間を過ごしたかが重要だと考えます。
MOA美術館全国児童作品展は、このような子供たちが、絵を描くプロセスを通して、普段とは違った視点から生活や身の回りのものを見直したり、様々なことに気付いたり、考えたり、自分のことを振り返ったりすることを大切にしています。
今後とも、このコンクールが、子供たちの感性や創造性、豊かな情操などを育成することつながってくれることを願い、審査講評とさせていただきます。

環太平洋大学副学長 村上尚徳

書写の部 総評

受賞された皆さんと、出品されたすべての児童の皆さんのご努力を心より讃えます。
 今年度、書写の部では、国内・海外を合わせ、計53,215点の出品があり、皆さんの日頃の努力の成果が大いに発揮され、思いがあふれる素晴らしい作品ばかりでした。
 書写を含め、書道や書と呼ばれるものには、日本独自の感性や価値観などに裏打ちされた独自の歴史と伝統があり、毛筆で文字を書くという営みは、生活文化として生活を支え、生活を彩り、生活の中で育まれてきました。また、毛筆で書かれた文字に美が見いだされ、日本独自の芸術として発展し、芸術としての歴史と伝統も継承されてきました。今回出品された皆さんは、文字を書くことの役割や価値、毛筆で文字を書くことによる美しさや豊かさ、魅力を実感的に感じ取っていることと思います。皆さんには、今後も日常生活の中で文字を書くことを大切にし、心豊かな生活を創造していってほしいと願っています。
 審査に当たっては、筆使いや運筆、字形や字配り、紙面構成や作品としてのまとまりなどの他、こうした姿勢や思いもまた重要な観点となります。書写の学習を通して、日本の伝統や文化と向き合いながら、文字や言葉を書いて伝えることの意味や大切さを感じ取る感性を高めていってください。そして、書写の学習を通して、たくさんのことを考え、色々なことを学び、自身と向き合い、これからの人生を豊かにしていってほしいと思います。

文部科学省教科調査官 文教大学教授  豊口 和士

受賞団体

文部科学大臣賞学校奨励賞

埼玉県所沢市立並木小学校

文部科学大臣賞学校奨励賞

神奈川県綾瀬市立綾南小学校

文部科学大臣賞学校奨励賞

富山県富山市立東部小学校

文部科学大臣賞学校奨励賞

大阪府貝塚市立東山小学校

文部科学大臣賞学校奨励賞

兵庫県尼崎市立立花西小学校

文部科学大臣賞学校奨励賞

兵庫県三田市立学園小学校

厚生労働大臣賞

北海道函館児童作品展実行委員会

厚生労働大臣賞

鳥取県鳥取中部児童作品展実行委員会